【有名絵画】合奏が盗難!?事件とその後【フェルメール】
フェルメールが描いた絵画【合奏】は盗難被害に遭い、現在も行方不明のままです。
1990年に盗難事件が起こり、それ以降この作品は幻となってしまいました。
この記事では、そんな【合奏】の盗難事件とその後について紹介します!
世界で最も高価な盗難絵画
1990年3月18日の深夜、アメリカ・ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館にて、警官に扮して侵入した2人組の強盗によって、13点の作品が盗み出される事件が発生しました。
その中には、美術館の目玉ともいえるフェルメールの名作【合奏】も含まれていました。
事件当日は、聖パトリックデー(カトリック教徒の祝祭日)で、お祝いムードのなか職員たちは酒に酔い、完全に警備が甘くなっている状況下での犯行でした。
事件翌日の紙面の見出しには「ボストンの2億ドルの美術品強盗。世界に残された32点のうち1点、フェルメールの盗難は最大の損失(ボストン・グローブ紙、90年3月19日)」と書かれました。
推定被害総額が事件の規模の大きさを物語っていますね。。。
事件のその後
事件後、盗難品発見につながる有力な情報に高額の懸賞金がかけられ、警察やFBI(米連邦捜査局)が懸命な捜査を試みました。
しかし、犯人に結びつく決定的な手がかりは得られず、四半世紀たった現在も未解決のままです。
この出来事は今もなお“史上最大の美術品窃盗事件”という位置付けがされています。
2005年にはこの事件の模様を描いたドキュメンタリー映画《消えたフェルメールを探して(レベッカ・ドレイファス監督)》が製作、公開され、話題を呼びました。
この事件以前にも盗難事件があり、被害にあったフェルメール作品はいずれも発見に至っていますが、この【合奏】だけは依然として行方がわかっていません。。。
絵画【合奏】が持つ価値
【合奏】の持つ価値は1億ドルとも2億ドルともいわれていますが、フェルメール作品はその希少さゆえ売買されるケースがほとんど皆無で、市場価値を設定すること自体が難しいです。
カリスマ性と神秘性においてはまさに稀有な存在で、「もはや金銭的な価値では測れない」とする専門家もいます。
下記では、【合奏】の作品そのものの解説さらに詳しくしていますので、こちらもあわせてご覧くださいね。
おわりに
「どの作品も動かしたり置き換えたりしてはならない」という、美術館創設者イザベラ・スチュワート・ガードナーの遺言により、盗まれた絵が飾られていた場所には、現在も空の額縁だけが置かれています。
世界中のフェルメールファンが無事に戻ってくることを待ち望んでいる【合奏】、果たして再び公の場に現れる時はくるのでしょうか….。
この記事では、フェルメールが描いた作品【合奏】の盗難事件について紹介しました。
下記では、フェルメールの全37作品についてまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。