事件

【フェルメール】手紙を書く婦人と召使いの盗難事件とその後

手紙を書く婦人と召使いの盗難事件

【手紙を書く婦人と召使い】は、二度も盗難に遭っています。

1度目はアイルランドの地下組織の犯行で、犯人逮捕で無事奪還。

2度目は泥棒に盗まれましたが、高値すぎて買い手が見つからず、おとり捜査によって犯人逮捕となりました。

耳飾りちゃん

個人の邸宅にあった作品なのでセキュリティーが甘く、あまりにも危険であったことから現在はアイルランド・ナショナル・ギャラリー(アイルランド国立美術館)に寄贈されています。

この記事では、そんな【手紙を書く女と召使い】の盗難事件についてまとめています。

一度目の盗難

手紙を書く女と召使い【ヨハネス・フェルメール】

アイルランドのダブリン郊外のラズボロー・ハウスは、1740年代に建てられた城のような邸宅で、その邸宅に【手紙を書く女とその召使い】は飾られていました。

一番近い町の中心まで車で10分はかかるというヘンピな立地のため、盗難グループの格好の標的になってしまいました。

1974年2月、ロンドン北部のケンウッド・ハウスからフェルメールの【ギターを弾く女】が盗まれます。

IRAと呼ばれるアイルランドの地下組織(IRA)の犯行で、この作品と引き換えに、ロンドン市内の爆破テロで逮捕されていた仲間を故国に移送するように要求しました。

これにイギリス政府が全く応じなかったため、追って2ヶ月後の4月26日に【手紙を書く婦人と召使い】を含む19もの名品が盗まれたのです。

「車が故障したから助けて欲しい」という女性のために使用人が通用口を開けると、銃を手にした男たちが侵入し、作品を車で持ち去ってしまったのです。

耳飾りちゃん

被害の総額は800万ポンドとも言われています。

連続する盗難で、フェルメール作品の希少さとその計り知れない価値は連日報道され、多くの人の知るところになりました。

犯行から1週間後、「爆弾犯2人アイルランドへの移送と50万ポンドの現金」というのがダブリンのナショナル・ギャラリーの艦長宛に届きます。

しかし、5月4日にはIRAのテロリストの女が逮捕され、美術品19点も奪還されました。

【手紙を書く婦人と召使い】が発見され、ケンウッド・ハウスから盗まれた他の美術品19点ものちに無事に保護されました。

耳飾りちゃん

この事件後、ラスボロー・ハウスは屋敷の中央棟を美術館として一般公開し、警備を充実させました。

二度目の盗難

アイルランド国立美術館

ラズボロー・ハウスは、1974年の盗難事件の後、赤外線警報装置を設置し警備体制を整え、コレクションの管理をアイルランド政府に委ねました。

しかし、事件から12年後の1986年、二度目の盗難に遭いました。

今度は作品を闇マーケットで売りさばくことを目的とした犯行で、宝石や現金の強盗として有名なギャング、マーティン・カーヒルをリーダーとした12人です。

一度赤外線警報装置を鳴らして警報装置を解除、誤作動と処理され管理人や警察が去ってしまった隙をついて、警報装置が解除された室内からわずか6分で15点の絵画を奪い逃走しました。

途中で価値の低い4点を捨てていました。

カーヒルの犯行であることは、警察も掴んでおり、転売時の逮捕に罠をかけマークしていました。

ところが、あまりにも有名な絵画であるために、カーヒルの交渉は難航続きで買い手に困っているうちに、警察のおとり捜査に引っかかって逮捕され、絵は無事に取り戻されました。

耳飾りちゃん

事件から作品の発見までに7年の月日がかかりました。。。

あまりにも危険だということで、ついに作品は国立の美術館に寄付されました。

おわりに

この記事では、【手紙を書く婦人と召使いの女】の盗難事件について紹介しました。

実はこの盗難事件には後日談があり、2001年、ラスボロー・ハウスで再び絵画強奪事件が発生したのです。

耳飾りちゃん

もし、まだ作品が邸宅に残っていたら、三度目の被害に遭っていたのかもしれません。。。

下記では、他にもフェルメール作品(全37作品)を一覧にしてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください。

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